Mellow Cafe 制作ノート by 八神純子



Paradise

天気が良いoffの日には、車で約40分のOXNARD BEACHに、お金も持たずカメラを片手に、ふらりと出かけたりする。
そこには美しいビーチハウスが、マリーナのある所からずーっと建ち並び、ボートタクシーや犬を連れて散歩する人達をながめたり、カモメ達にはバナナや洋梨を投げてやったり、写真を撮ったりして海を満喫し、offの日の数時間を過ごしているそんな ”時”から生まれた曲。

Mellow Cafe

このアルバムのすべてのスタートが ”Mellow Cafe”というタイトルからだった。”Mellow Cafe”は、プロデューサー(John Stanley)と私の中で、3年間も温め続けてきたタイトルで、今回やっと曲になった。
舞台となったカフェは、サンセット通りにある”グレイビングス”というカフェで、映画界、音楽界、ファッション界にたずさわる人達でいつもにぎやかだ。そこに来る人達の顔や会話を見聞きして、その人達の人生を想像するのは、とても楽しい事で、この曲へのヒントとなった。

Sympathy

最近、一躍有名となったSIMI VALLEY(ロドニーキング氏暴行事件の連邦大陪審が行われた)に住んで2年半。ワークルームまで車で約30分かかる。フリーウェイの118号に乗ると、家から5分程で”Rocky Peak”というところを通過する。そこは何もない岩山で標高はかなりのもの。いつも耳がツーンとしたりする。ただ、この場所と私とは何かのつながりがあるに違いなく、”Mellow Cafe”のアルバムの曲の多くのメロディーはこの”Rocky Peak”を走っている時にひらめいた。特に”Sympathy”はそのほとんどが”Rocky Peak”通過中に出来上がった。将来ワークルームを”Rocky Peak”あたりに移したら、おもしろいかもしれない。”Sympathy”では、背骨の中の孔がスーッと冷たくなるような”ギリギリ”の感情を表現したかった。

鳳仙花

イントロで流れるアフリカの原語らしきものに耳を傾けてほしい。
さて、外国暮らし かなり長い時間たったが、日本的なものに触れると、いきなり自分が頭から爪の先々まで日本人してしまうことがある。
ひょんな事から宮崎駿氏の”となりのトトロ”を見ることになり、それはとても素晴らしいと思った。日本の風景が頭の中いっぱいに広がり、この曲につながった。

Bluebird

”フラングリイ”という映画が封切られ、そのポスターが街のあちこちにみられるようになった。”フラングリ”のポスターのイメージはとても強く新鮮で、ながめていると、この曲が聞こえてきた。

Eurasian

ユーラシア大陸という広大なひびきは、幼い頃からとても魅力的だと思ってきた。この作品では大切なものを失って旅に出る人の心に、いつか新しく芽生え始めた強さのようなものの美しさを書いてみた。

If You Ever

1年前に、ある女性シンガーをJohn Stanleyがプロデュースしている時にこの曲に出会った。
曲のアレンジを手伝いキーボードを弾くうちに、歯切れの良い洗練されたメロディーに日本語の詞をつけ、歌ってみたくなった。

Love Light

Bill Champlinは、約束の4時ピッタリに現れた。
それは、それは、明るい紳士で、仕事に入ると、『ノートとペンを』と言って曲を聴きながらバッキングボーカルをアレンジし始めた。
出来上がると『君が高音、ぼくが真ん中、そして君 低音ね』と、速いこと速いこと。こちらの注文にも”OK!”と何でも気軽にトライしてくれた。
そしてセッションの終わりに、私の歌声のことを『Fresh Voice in Town GOOD!』と言ってセッションが楽しかったと言ってもらえた。 L.A.の暴動で、人間不信に陥りそうな私には、大変大事な出逢いだった。

さよなら夏の光

夏の暑さが、ほんの少しやわらかに残る夏の終わりから秋にかけては、季節の中で一番”Mellow”を感じる時だと思う。
その季節の中をゆく快活な足音には、こんなテーマとリズムがあった。

Love In The Key Of "J"

以前 ”私の歌の心の世界”という曲を歌ったことがあったが、その曲もやはり自分の音楽がテーマとなっていた。
この曲は、私がこのアルバムを作る最中のその風景を書いてみた。




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